21 7月, 2015  |  Written by nintenman  |  under 任天堂

 報道の通りですが、任天堂社長の岩田聡氏が2015年7月11日に亡くなられました。任天堂より発表のあった13日朝にこの事を知った僕は、先月の株主総会に出席されていたばかりだったのにとただただ驚くばかりでした。これは何か書かなければ……しかし何を? と悩みつつ今に至ります。

 僕が岩田さんのことを知ったのは任天堂の取締役就任時でした。そこからの社長就任、その後の様々なメディアでの発言に興味を持ち、学生時代のエピソードや、HAL研究所の再建話、ほぼ日との関わりなどを知ったという流れです。
 任天堂での社長業だけでなく、プログラマーとしてのスタンスや、論理的思考など見習いたい点が数多く、尊敬する方の一人でした。あの冷静な語り口でのプレゼンや、社長が訊く、ニンテンドーダイレクトやE3でのお茶目な演出などをもう見られないのだと考えると、残念でなりません。でも、残念というよりは、今までお疲れさまでした、ゆっくりお休みくださいと、そう言うのが良いのかも知れません。

 任天堂の今後を考えると、やはり大変だと思います。突然のことであったと思いますし、やはり関係者の方々が一番辛い想いなのだろうと。次期社長もまだ未定ということで当面は宮本氏と竹田氏が代行となっていますが、宮本さんの負荷をなるべく軽減しようと動いていたのも岩田さんだっただけに、何とも辛い状況だなと思います。
 また、DeNAとの業務提携をはじめ、次世代機の準備や各種新規事業など、これらをどう進めていくか難しい舵取りが続きます。ただ、これまで様々な逆風や危機を乗り越えてきた会社でもあります。岩田さんが蒔いた種を育て、きっとこれからも素敵なものを届け続けてくれるのだろうと、そう願っています。

 訃報の受け、岩田さんと親交の深い糸井氏の主宰するほぼ日をはじめ、各所で岩田さん関連のコンテンツがまとめられています。N-Wii.netでは、長く更新が止まってしまいましたが、岩田さんの功績の一つであるWii関連のコンテンツを中心に、近日中に資料になるような形で公開したいと思います。